【エアコンカビ予防対策】送風運転で内部を徹底乾燥

カビの発生しやすさを表すカビ指数

ここまでくると、結構カビのことに興味が湧いてきた人もいると思いますし、もっとカビのことについて知りたいという人もいるのではないかと思います。

そんな人のために、カビの発生しやすさを表す「カビ指数」という物をご紹介していきます。

カビ指数とは?

カビ指数とは、カビの発生しやすさを予測する指標のことで、カビの発育は「温度、相対湿度には相関性がある」ということから、カビ指数(下記のグラフ内の数字)を求めたものです。

Bluetooth カビ指数計ロガーCUZ-LR8520|クリマテック

Bluetooth カビ指数計ロガーCUZ-LR8520_2|クリマテック

出典)Bluetooth カビ指数計ロガーCUZ-LR8520|クリマテック

例えば、エアコンの冷房運転後に送風無しで停止した場合、エアコン内部の相対湿度は100%近く(空気中に含むことができる水分の量が最大になっている状態が100%、エアコン内が水で満たされているわけではない)になり、エアコン内部の温度も室温(25~30℃)になると、カビ指数は160ぐらいの値を示すことになります。

カビ指数の表を見てみると、この状態だと6~12時間ほどでカビが発生し、1~2ヶ月ほどでカビ汚染(カビが目に見える形になる、臭がし始めるなど)が始まることになります。

ところが、冷房後に送風運転をしてあげると、エアコン内部の温度はすぐに室温と同じぐらいの温度(25~30℃)ぐらいになるのですが、相対湿度は部屋の湿度(約70%)と同じぐらいになるため、送風運転中のカビ指数はゼロに近い数値となり、カビが発生しにくい状況になることが分かります。

先程もお話しましたが、このカビ指数という指標からも、カビは70%を下回る湿度状態では発生しにくいことが理解できますし、冷房運転後に送付運転をしてあげることでエアコン内部のカビの生育を止める事ができることも理解できます。

乾燥によって死滅するのは菌糸のみ

ここで注意してもらいたいことは、このようなエアコンの送風運転による乾燥によって死滅するのは菌糸と呼ばれるカビの本体だけであって、胞子というカビの種までは死滅させることはできません。

カビが湿度何パーセント何時間で死滅するかというご質問ですが、死滅するのは菌糸だけです。胞子は植物の種子に相当するもので、乾燥状態でも生き残ります。

出典)カビの死滅条件について|NPO生活環境協会

ワイヤレス予測カビ指数計 LR8520 - Hioki

出典)ワイヤレス予測カビ指数計 LR8520 – Hioki

実はこのカビの胞子、乾燥に強いだけではなく、熱や薬品にも強いという性質があるため、なかなかこの胞子を死滅させるのは難しいと考えたほうが無難だと思います。

カビの耐熱性については温度の項で解説したがカビ菌糸のみを殺滅するのは比較的低温(80度、30分)加熱で良いが、分生子、子嚢胞子、厚膜胞子などの耐熱性細胞は120度、2時間以上の加熱が必要である

出典)1.カビとは|文部科学省

カビ指数を作った農学博士の阿部恵子さん(環境生物学研究所)も、カビに関してはこのような発言をされています。

室内でカビを育てて死滅させることを期待するより、育たない環境にしておくほうが良いと思います。その場合、相対湿度65%を切っていればカビは発育しませんので、相対湿度50%でも充分です。ご参考に、私の家のリビングでは夏はエアコンと除湿機を両方同時に使っています。 暑い時間帯はエアコンが稼働、夕方になり温度が下がればエアコンが止まり、相対湿度が上がれば除湿機が稼働を始めます。寝る前はエアコンを送風に切り替え、3時間エアコン内部を乾かします。エアコン内部の乾燥は、エアコン内部でカビが育つのを抑えるためです。

出典)カビの死滅条件について|NPO生活環境協会

というのも、先程のカビ指数をもう一度みていただければ分かる通り、カビは発生する(胞子が発芽する)までにある程度の時間が必要であり、一日に一度しっかりと乾燥させるという工夫をしてあげれば、胞子がの発芽を抑制することができます。

また、先程までにお話した通り、菌糸の方は一度の乾燥で結構しっかりと死滅していきますので、一日の冷房運転の間で胞子が発芽し、カビ増殖し、そこから新たな胞子を作り出すというところまでは成長することはできなくなります。

ですので、胞子まで完全に死滅させることができなくても、一日に一度の定期的な送風運転を行っておけば、カビの発生を断ち切ることができてしまいます。

次のページでは、「エアコンクリーニングをどう考えればいいのか?」ということについてお話していきます。





タイトルとURLをコピーしました